インテル経営の秘密のまとめ

「インテル経営の秘密」を読んだのでまとめ
途中、かなり難しくて理解出来ていない部分もありましたが、実際に業務に活かせるようなノウハウもたくさんありました。
アンディ・グローブが実務的にどのようなことを考えてインテルを経営しているかからよく学べました。

マネージャーのアウトプット

  • マネージャーのアウトプットとは、その直後の監督下にあったり、または影響下にある組織体のアウトプットである
  • マネージャーのアウトプットは自分の率いる組織のアウトプットそのものであり、それ以上でもそれ以下でもない

つまり、経営管理上の生産性の高さはテコ作用の高いタスクを選びとって遂行することに大きくかかわってくる


生産性の向上

  • チームは、そのメンバーである各個人の中から最高の業務遂行活動が導きだされたときに、最もよく機能して、その業績を高める
  • 計画は、予測しにくい事柄に対しても対応できるだけのエネルギッシュで能率のよいチームを形成しておかなければならない
    • ちょうど消防署の計画のように
  • 即応力のある会社にするためには、経営管理者の階層数をなるべく少なくしておくべき

自分自身のキャリアの管理

  • 自分の環境を知る
    • 自分は単に雇われた一従業員ではなく、一人の事業経営者として働いている
    • いわば似たようなビジネスを営んでいる何百万人の人々と競争状態にある
    • 世界中にいたる所に何百万人もの競合するビジネスをやっている人間がおり、しかもその数は時々刻々急ピッチで増えており、さらに自分が行っているのと同じような仕事がこなせるだけでなくて、もっと多くの、また熱心に遂行しようとしている人間が増えてきている
    • 仕事をしたいのならば、あるいは働き続けたいのならば、「個人としての競争優位性」を保つために、絶えず熱心に自分を磨かなければならない
  • 考えなければならない問い
    • あなたは本当の価値を付与しているのか?それとも単に情報をあちらことらへ流しているだけなのか?付加価値をどうやって高めようとしているのか
    • 自分の周囲で何が起こっているかに関して、いつもアンテナを張り、回路を接続して、情報収集を怠らないでいるか
    • 自分自らが、新しいアイデアや、新しい手法や、新しい技術をいつもためしてみているか

生産原理

顧客の要求に応じて、あらかじめ決められた「一定の」時間に、客に、納得してもらえる品質水準の製品を、できるだけ「低廉な」コストで、作り上げて提供すること

  • 取り掛かる作業の全体的な形を決める中心的なステップをはっきり突き止めること
    • 制約的ステップ(リミッティングステップ)
    • このステップを中心に生産の流れを組み立てて逆に考えていく
  • 大切なのは、生産プロセスのいろいろな面の間の関係を何としても理解しようと努力すること

付加価値をつけるということ

どの生産の流れにも基本的な特徴は、「ものはプロセスを通って動くにつれて次第に価値が高くなる」というもの

  • 注意するべきことは、極当たり前のルールであるが、どのような問題にしても、生産プロセスの中で出来る限り「価値が最低」の段階で問題を発見して解決するべき

生産管理

真に有効なインディケータは作業単位の「アウトプット」を測定するものであって、それに含まれる「アクティビティ」だけを見るものではない


品質の管理

製造業者が守るべき大原則は、顧客が満足するような品質レベルの製品を、できるだけ低いコストで顧客に引き渡すこと

  • 製品の質が確実に受け入れられるようにするためには、あらゆる生産の流れにプロセスの検査ポイントがなければならない
  • 最低のコストで受容しうる品質を得るには、欠陥材料をその蓄積価値が出来る限り低い段階で拒否することが絶対に重要

マネジメントはチームゲーム

  • マネージャーのアウトプットとは、監督下にあるグループ。あるいは影響下にあるグループが遂行した成果である
  • マネージャーというものは、アウトプットに影響を与えるために、一連のいろいろな活動に従事するものである
    • だが、アウトプットとそれら活動(アクティビティ)は決して同一ものではない
  • マネージャーの意思決定は、ビジネスが直面している事実や問題点を当人がどの程度よく理解しているかによって左右される
    • 故に情報収集が重要
      • 情報を効率よく入手するには、マネージャーの方から現場訪問すること

権限委譲

権限委譲の成功のカギは、目標や望ましいアプローチを伝えること

  • 企業文化の価値を守る人々は似たような状況下で一貫した行動を取るようになる

マネージャーが仕事だと思われることをやりながら動き回っているとき、実は、役割モデルとしての模範になっている

  • 価値観や行動規範は口頭やメモでは簡単には伝わらないが、実践や「目に見える」行動によって極めて効果的に伝達される
  • 力を発揮しうるのは、マネージャーが自分の組織内の人々のための役割モデルでなければならないと認識し、意識してそれに重点をおいている時だけ

最後までトコトン、フォローしない権限委譲は「職務放棄」である

  • 権限委譲した後でも、仕事の完了に対してはやはり責任がある
  • 委譲した仕事のモニタリングは、結果を確実にもたらすための唯一の実際的な方法である

プロセスの中で付加価値が最も低い段階でモニターしなければならない

  • モニタリングの頻度は、あなたが考える部下の「通常の一般的」仕事能力を基準にするのではなく、特定の仕事での部下の経験と以前の実績を基準にするべき

マネージャーの活動速度を速める

  • 「柔軟性」がない、つまり、動かせないものを先に決め、もっとやりくりできる活動をその周辺に置くように工夫する
  • 類似したタスクはバッチ処理
  • できる仕事を予測して、その準備態勢を整えておくことが、経営管理上の仕事で経験する、細切れ仕事ばかりでとりとめがないトイウ感じと現実のギャップを極小化するための常識である
  • 時間が決定的な意味を持つ出来事と、必要だが時間的にはそれほどではない出来事との間の穴を進んで埋める
  • 処理能力以上の仕事に対しては、初めからはっきりと「ノウ」をいう
    • 遅くならないうちに早めに「ノウ」と言うことが大切
    • 高い価値段階に達してから処理能力不足のために放棄するのは、金と時間の浪費
  • マネージャーは、自分のやることを標準化しようとする際にも、自分のすることと、ならびに用いるアプローチについて批判的に考え続けなければならない

ワン・オン・ワン

ワン・オン・ワンというのは、監督者と部下の間のミーティングのことで、仕事上の関係を維持する重要な方法
主たる目的は、総合に教えたり、情報を交換すること


ワン・オン・ワン・ミーティングの重要項目

  • 「部下」のミーティングであること
    • その議題や調子も部下が決めるべき筋合いのものと考える
  • 最低一時間は続ける
    • 時間がそれ以下の場合に、部下が持ち出してくる問題は、すばやく取り扱える簡単なものに自ずと限定されてしまう
  • アウトラインは部下が決める
    • 取り上げてもらおうと思う全ての問題点や要点を事前によく考える事になるため
    • ただし、重点はトラブルの存在を知らせてくれるインディケータに置くべきである
    • 特に極めて重要なのは「潜在的な」問題である
  • 上司はコーチするためにそこにいる
    • 何が起こっているのか、部下は何に困っているのか。そういう事について不可が表立って説明するのを助ける
    • ある主題について、部下が言いたいことを全部話したと思ったら、「双方が」問題の底にまで達したと満足間を思えるまで、質問を繰り返して、部下を励まし思考の流れを続けさせるようにするべき
  • 今やっているミーティングが終わる前に次のミーティングを決める様に計画する

使命中心のミーティング

特別な目的のために随時開かれ、特定の成果をあげるために、一定の意思決定に到達するように企図されているミーティング

司会者が行うべきこと

  • 自らがミーティングの目標(何が行われる必要があるのか、どういう意思決定をしなければならないのか)をはっきりと理解する
  • 果たしてミーティングが必要なのかを考える
  • ミーティングの目的をはっきりと述べ、希望通りの成果をあげるために各人にどういう役割を期待しているのかを知らせる
  • 議事録はできるだけ明瞭かつ具体的に記録し、何をしなければならないのか、誰がするのか、いつやるのかを読み手に分からせる

計画化

計画策定方式

マネージャーの一般的なプランニングプロセスは類推思考から成り立っている

  • ステップ1:予想したニーズあるいは需要を決める
    • つまり、自分に対し、あるいは自分のビジネス、あるいは自分の組織に対して要求される環境要件は何か
  • ステップ2:現状を把握する
    • 現在生産しているものは何か
    • 今、パイプラインの中に入っているプロジェクトが完了したら何を生産しようとするのか
    • 現在やっていることと異なったkとおをまるでやらないなら、自分のビジネスはどこへ行き着くのか
  • ステップ3:ステップ1とステップ2を比較して調和させる

ステップ1

  • 顧客側の期待と、あなたのサービスのやり方と実績につにての認識の度合を見極める
    • 顧客は今何を要求しているのか
    • 自分は顧客を満足させているのか
    • 今日から一年経ったら、何を期待するであろうか
  • 環境が現在要求するものと、今日から一年後に要求すると思われるものとの差異を浮き彫りにさせること

ステップ2

  • 現状を把握すること
  • 現在の能力と仕掛りのプロジェクトをリストアップすること

ステップ3

  • 環境が要求するものと現在の活動によって生み出されるもののギャップを埋めるために、新しいタスクに着手するとか古いタスクを修正したりすること

プランニング・プロセスのアウトプット

「明日」の問題を解決するために「今日」何をするべきか
ただし、以下のことを忘れてはならない

  • 何かに対して「イエス」ということは、その他のことに対して「ノウ」と暗黙のうちにいっている
  • 一つの約束をするたびに、それ以外のことを約束する機会を喪失する

まとめ

自分の業務に直接落とし込めていて重要だと思うことを少し。

本当に必要かどうかわからないシステム要件などに「ノウ」という

  • 必要ではないものを開発することは、他の必要な要件を開発しないことを意味するので避ける
  • 要望の段階では蓄積価値は低い。この段階で正しい取捨選択を行うことが会社としてのアウトプットを最大化させることにつながる

要件から実装までの間のチェックを強化する

要件が実装されるまでのプロセスを分解してみる

  • 要件理解
  • 設計
  • コーディング
  • テスト
  • 実装
  • この中で、出来る限り蓄積価値が少ない段階にチェックを挟む
    • 要件理解と設計とコーディングが望ましいと感じている

  • 要件理解
    • 要件提案者とマネージャーと実装者の三者の間で共通理解を促す
    • 共通の理解が得られるまで、次のステップへ行かない
  • 設計
    • 要件に対する正しい設計が出来ているかをチェックする
    • この段階で付加価値が大きく増大するため、念入りにチェックを行う
  • コーディング
    • 設計に対する正しいコーディングが出来ているかをチェックする
    • このプロセスにおいては、日々コーディングが行われるため、チェックの周期が短ければ短いほど、蓄積価値が少ない状態で欠陥品をはじくことが出来る

教育を行う

  • 部下のモチベーションをあげることと能力を向上させてあげること
  • 訓練が不十分なせいで、悪意を持っていたわけではないにも関わらず、会社に対して、非効率をもたらし、余分な経費をかけさせて、顧客の不満足を招き、危険な状態ですらつくりだしてしまう
    • 実際に仕事をする上で、このような事象は山ほどあるし、実際に経験をした方も多いと思われる

つれづれな感じのまとめでしたが、以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

「プロジェクト・マネージャーが知るべき97のこと」のまとめ

最近、プロジェクトマネージメントをすることが多くなってきたので、学習を開始。

「プロジェクト・マネージャーが知るべき97のこと」を読んで良い本だと思ったので、久々にまとめ

プロジェクト

  • プロジェクトの成功は組織にもたらすビジネス価値で評価される
    • プロジェクトをビジネスニーズに結びつけておかないと、いくら素晴らしいソフトウェアを作っても組織のROIからみれば失敗に終わる
  • 見積もること
    • 見積もりを改善する方法は、実際にどうであったかを必ず記録して、チームがどれくらいうまく見積もれたかフィードバックを得ること
    • 見積もりの本当の説明責任とは、見積もりを当てることではなく、見積もりが外れそうに思ったら直ぐに警鐘をならすこと
  • 具体的に目的のあるミーティングだけを予定に入れる
    • ミーティングはコードを書かない
    • 事前に明確なアジェンダを配布する
      • もしチーム全員を集めるなら、話題が全員に関係するものか確かめる
    • 発生したリスクや問題、障害を指摘するのは良いことではあるが、MTGをその解決策を打ち出す場にしてはならない
      • MTG後に問題を追求するように、少人数のグループをつくるか、適切なチームメンバーを指名する
    • フォーカスを見失ってはならない
  • プロジェクトを成功させる秘訣は、「何か見せるものができたらすぐにユーザーを巻き込むことです」
  • ニーズと期待が明確でないために、プロジェクトは難しいので、以下のことをプロマネは実施する必要がある
    • プロジェクトの主たる目的を明確にする
    • なぜこのプロジェクトをやるのか、全員が理解すること
    • People/Process/Platformへの影響を明確にすること
    • ニーズと期待が要求ドキュメントに含まれていること
      • また、何がスコープ内で何がスコープ外か判断して、チームに伝えること
  • プロマネはビジョンと期待される成果に合わせるため、3つの視点を使いこなす必要がある
    • ビジネスの視点:どうしてこのプロジェクトが解決策になるのか
      • どの様な問題や機会を解決しようとしているのか。組織にどの様な価値をもたらすのか
    • SMARTの視点:ソフトウェアは何をするべきなのか
      • 具体的に(Specific)、計測可能で(Measurable)、合意された(Agreed upon)、現実的な(Realistic)機能を時間制約(Time constraint)内で実現する
    • 主観的な視点:エンドユーザーはシステムに何を期待しているのか
      • 開始フェーズでエンドユーザーの期待と認識を獲得する
  • 実装が始まると、本来の理由を忘れて、具体的機能やプロジェクトの技術的側面に注目してしまいがち
    • チームは必ずしも解決するべき真のビジネス問題を念頭に置いているわけではないので、判断には誤解や落とし穴、エラーが発生するおそれがある
    • プロジェクトが組織にもたらすべき価値は、必ずしも最先端の技術や機能にあるとは限らない
    • プロジェクトの目的、前提、制約、リスクを明確にする必要がある -プロジェクトの技術的目標及び機能的目標は全員が理解し、明確でなくてはならない
    • そして、成果は戦略的ビジネス目標を一致している必要がある
  • エンドユーザーが何を期待しているのか特定しなくてはならない
    • 新しいアプリケーションが日々の業務をどの様に支援することを期待しているのか
    • エンドユーザーの利益と期待を理解して、それを実現できるように開発チームに正しく伝えなくてはならない
    • 現実的な最終ビジョンに基づいて、エンドユーザーにその長所を正確に伝え、彼らを支援することが必要
  • プロジェクトの目的や利点を細部にわたって理解していると、簡単にその場で的確な判断が下せる
    • ユーザーが何を期待しているのかシステムが何の為にあるのかを理解すると、効率よく変更管理提案を評価することができる
    • 技術的なプロジェクト要求とプロジェクトが目的とするビジネス価値の両方を理解するように努めなければならない
  • プロジェクトは3つの制約に支配されている。コスト、時間、スコープ
    • スコープは最も柔軟性のある制約
      • フィーチャーや機能には、「なくてはならない」ものと「あったらいいな」というものの2種類がある
    • 「あったらいいな」というフィーチャーは最も削減しやすいもの
      • 「あったらいいな」というフィーチャーと他のフィーチャーとの相互関係を最初から特定しておく
      • 「あったらいいな」というフィーチャーを削減するとき、それが「なくてはならない」ものと関係あると、開発アーキテクチャの変更を余儀なくされるおそれがある
  • プロジェクトにおける判断では、最も優れた点のある案ではなく、致命的な欠陥の存在しない案を選ぶべき
    • どんなに良いことが合ったとしても、致命的欠陥を持つ案はプロジェクトの完成に大きなリスク要因となるため
  • スコープやスケジュール、コストのベースラインがしっかりせっていされていて、プロジェクト進行中にベースラインからの乖離が発生すれば、それが、把握できてコントロールできるプロジェクトはマネジメントしやすい
    • 最終成果物で実現する機能を洗い出し、「何を作るか」を明確にする
    • 最終成果物に蓄える非機能要件のレベルを検討し、「どれくらいのパフォーマンス」にするか明確にする
    • 最終成果物をつくるための作業を定義し、「どう作るか」を明確にする
    • 「どう作るか」を基に、「いくらかかるか」を明確にする
  • プロジェクトの目的をそのスタート前によく確認して文章化しておく
  • プロジェクトでは、何がなされるべきかが、第一のしかも決定的な問題
    • プロジェクト活動では、いかに行うかは、何を行うかのあとに来る問題であり、まずは、何がなされるべきかを追求する
    • プロジェクトの目的とビジョンを明確にして、責任と役割をアサインする

要件定義

  • 失敗の一番の理由は、不十分な要件定義
    • 業務分析が不十分な場合
    • 真の要件を見つけ特定し定義するのが成功のためには必須
  • 一般的にソフトウェアは複雑な問題を解決してくれるもの
    • どの程度エンドユーザーに複雑さを強いるかが問題
    • プロジェクトマネージャーは存在する複雑さを吸収する必要がある
      • 決して複雑さを増幅させてはいけない
    • 矛盾のある様な要求を整理を手伝い、複雑さを吸収してエンドユーザーに別の選択肢を選ばせすために役立つ情報を提供する
  • 要件をシンプルにしておくこと
    • 頭に浮かんだ解決策と、ビジネス要求に基づく実際の顧客要求とを混同してしまいがち
    • シンプルなツリー構造をイメージして要件を書くべき
    • ルートにある要件がプロジェクト全体のシンプルな目的となる
      • マインドマップを利用すると便利
  • 要求と仕様の区別をあいまいにすると、間違った人に判断させることになる
    • 要求とは製品のフィーチャーがある既存の問題あるいは潜在的な問題をどの様に解決するかを記述したもの
    • フィーチャー(機能)とはそうした重要な問題を解決するために製品に追加されるもの
    • 問題がどの様に解決されるか、要求がどのように満たされるかを正確に記述したもの
  • シンプルなシステムから着手する
    • 必要としていたのは自転車だけだったのに、動かない宇宙船の一部を作ってしまうようなことはさける
    • 古い手続きに合わせたソフトウェアをスクラッチから作るのではなく、システムに合わせて内部手続を調整すること
  • ユーザーの気分を良くしたいことを根拠にそれを最高のソリューションだと判断しているのは致命的な欠陥である
    • ユーザーが正しいと感じるものではなく、最高のソリューションを提供する
      • ただし、ユーザーは自らのビジネス領域について深く理解している
    • 正しい質問を投げかけ、根本的な問題を明らかにすること
  • 複雑さはコンポーネントの相互接続数に比例する
  • コンポーネントもお互いに疎結合である必要がある
  • ソフトウェアは仕事のやり方を変え、それは組織にとっては良いことである
    • しかし、実際に仕事をしている人は必ずしも変化を受け入れる準備が出来ているわけではないことを理解する
    • 変化が関係者にどんな影響を及ぼすのかを理解し、変化を受け入れられるような変更管理計画を整備するために適切なケアをする
    • 変化がどんな影響をおよぼすのかを理解するためには、現在どの様に仕事をしているのか、新しいソフトウェアはそのプロセスをどの様に変えるのかを理解すること
    • 変化がユーザーにどんな影響を及ぼすのかを判断するために、まずは、プロジェクトにまつわる現在のあらゆる(そのままの)プロセスをドキュメント化する
    • ソフトウェアを展開し、プロセスがどのように変化するのかをドキュメント化する
  • 開発中に全てを知ろうと思わずに、後になれば全てがわかると考えることもできる
    • アジャイルといった開発方法論はそう仮定している
    • 事前の詳細設計によって「合意」されていたとしても、要求は開発中に変化する
      • 前もって全てを知ることは不可能
      • 複数の要求が矛盾することもよくある
  • 最初から偏見なしに行う
    • 顧客と話す前に、すでに武器を手にして戦い方を決めていると、自分のソリューションがベストであることを証明するのは難しい
    • 顧客は提供される新しいソフトウェアを使ってどんな問題を解決しようしているのかを見極める

マネージメント

  • プロジェクトに人を投下しすぎない
    • 人を増やせばチャネル数が指数的に増大し続ける(チャネル数=n(n-1))
  • うまくいっているチームは、定期的に自分帯のプラクティスに疑問を持ち、無駄を排除しようとする
    • 完璧であるということは、付け加えるべきものがなくなったときではなく、取り去るべきものがなくなったときである
    • 過ぎたるは及ばざるが如し
  • 理想と現実の違いや混乱を無くしていくことこそが、プロジェクトマネージメントの仕事
    • プロジェクトに関わる人よりもうまく計画し、明確に考え、優れた戦略的ビジョンをもつこと
    • プロジェクトの実行は、本質的にやっかいな仕事であり、避けられない問題を潰したり、回避したり、取るに足らない問題へと解きほぐすためにプロマネはいる
  • プロジェクトマネージャーひとりが決めたものではなく、チームの全員によって周知され、文章化され、管理された、明確なビジョン、明確な受け入れ基準、共有されたプロジェクトの優先順位があるとき、優れたチームは本当に驚くべきパフォーマンスを発揮する
  • 全てのステークホルダーが積極的かつ適度にプロジェクトに参加させる必要がある
    • 失敗を回避するためには、だれが、何を、いつ、なぜ作っているのかを把握する
    • 全員がソフトウェアを納品するという活動にかかわり、良い結果であろうと悪い結果であろうとどちらにも一部責任を負わなくてはならない
    • プロマネはその結果を測定し、成功と失敗どちらの実績も記録する必要がある
  • ミーティングが長引いてしまうと、開発者が当てにしていた貴重なプログラミングの時間を盗んでしまうことになる
  • 仕事を小さなイテレーションに分解すると進捗状況を追跡でき、よい結果を知らせる機会も生まれる
    • なぜ、いつ、どのように、何を、誰がといった質問を自分自身あるいはチームに問いかける
    • チーム全体が仕事を完了したなら、ステークホルダー(出来ればエンドユーザー)からフィードバックを得る
  • チームをマネージ、リードするためにはプロマネは自らを完全にコントロールする必要がある
    • 自分の個人的目的、ビジョン、ミッションも、個人的な仕事上の目標もきちんと理解しなくてはならない
      • 毎日、毎週、半年ごとに、自分が人生のどこにいるのかレビューする時間をつくる
  • 予測不可能な変更にチームが効果的に対応して、プロジェクトのフィーチャーを見直し、優先樹にづけをやり直せるような、タイムリーなコミュニケーションループが存在する
    • ミーティングでは、開発者に前回のミーティングから達成したこと、「今日」達成しようとしていること、それを達成するために想定される障害について説明をさせる
  • 全ての成果物にはその完成に責任をもつ人が一人いるべき
    • 各アイテムの完成に誰が責任をもっているのか、プロジェクトに取り組んでいる全員が明確に理解するべき
      • 成果物に関連した問題があると、その最終責任者はチームに早く問題を伝えるようになる(自分に責任があるため)
    • プロジェクトの進行中、チームメンバー全員が、その問題について誰に聞けば良いのか、非常に効率よくかつ正確に知ることができる
      • 自分がよく理解していないことに対する回答が必要な時は、自分の時間を費やすべきではない
  • チームメンバーがお互いを助け合い、他のチームメンバーが本当の潜在能力を発揮できるよう助け、全員が自らの限界を超えることが出来る環境を作る
    • プロマネは持続可能はチームをつくることを目標に掲げるべき
    • 最終的に長期的はチーム作りの計画を立てて取り組むことで、現在のプロジェクトはもちろん、将来のあらゆる活動に於いても、マイクロマネジメントを避けることができる
    • プロマネは戦略的な仕事を担い、プログラマは戦術的なことを担うべき
    • プロマネは物事がプロジェクトにとって正しい方向に進んでいるかを確かめる真のファシリテータや触媒となる
    • パットン将軍の「どんな戦術も眼前の的には無力だ」このことは、今日一日のコーディングやアーキテクチャの判断に関わるのではなく、チームが予期せぬ変なに対応出来るようになるためにもっと時間をかける必要があることを意味している
  • プロマネの仕事はチームのファシリテータ
    • 障害を見つけて取り除き、チームにリソースを提供すること
    • チームのベロシティを高めるために役立つことを日々実践する
    • プロジェクトのステータスをはっきりと眼に見える形で記録
    • 誰がそのタスクを完了しなくてはならないのか、全ての割り当てのマスターとなるリストを作成
    • 自分のリームが卓越したチームに進歩するのを助ける
  • 一番うまく見積もれるのはその仕事をする人
  • プロジェクトの成功はチームメンバーの姿勢と適正にかかっている
    • プロジェクトが成功するかは、プロマネの指導力次第
      • 成長性て何をやりたいと思っているのか、チームメンバーに真剣に尋ねる
      • 人に対してではなく、行動に対してフィードバックすることが大切
  • 新米のプロマネは、チームのキャパシティが小さくなったとしても、フィーチャーを追加させ続ける
    • ケイケイん豊富なプロマネは、新たなフィーチャーが出てきたラ正体のリリースを延期にするか、計画済みのフィーチャーと入れ替える
    • バッファを見込んで計画をする
  • ぷろまねの一番重要な役割の一つは、いろいろなチームメンバーが遠慮無く話し合えるようにファシリテートすること
    • メッセンジャーにになってしまうと、通訳が発生し、必ずなにかが失われる
    • クリアでオープンなコミュニケーションのためのチャンネルを定量し、そこまでなされてきた議論と判断を記録に残すことによって、チームメンバー全員が直接交流を深めることができる
  • プロジェクトの成功を正しく捉えるには、第一二プロジェクトの目的そのものを正しく理解する必要がある
    • プロジェクトの存在意義そものとプロジェクトの本質を知ることが重要
      • プロジェクトの本質とは「投資」
    • プロジェクトは「価値」を獲得するために存在している
      • 納期、品質、コスト、顧客満足度、技術などは、その「価値」を適用するための一つの成果に過ぎない
    • プロマネは与えられたプロジェクトからできるだけ多くの「価値」を引き出す方法を考えなければならない
      • そのために、企業に於いて求めるべき価値は何なのかを理解する必要がある
    • プロジェクトを通して求めるべき価値は、企業の戦略と無縁であって良いはずはなく、プロジェクトは企業の成長に貢献しなければならない
      • 戦略実現の一端を担う必要があり、プロマネは企業価値の創出に対して、プロジェクトがどの様に貢献できるかを考えなくてはならない
    • プロジェクトを企業、顧客、あらゆる側面から客観的に見渡し、成功の意味を考える
      • その成功を阻害する要因があれば、極力排除し、成功のための環境を整える
    • プロジェクトが開始する前の目的設定と環境作りこそがプロメネのやるべき最重要の仕事
  • プロジェクトはいろいろなことが学べる場でもあり、その場をうまく活用して人材を育成する
    • プロジェクトから人の成長という価値を意識して獲得する
    • プロジェクトからどれだけ多くの価値を獲得できるかが勝負なので、プロジェクトの目的を広く捉えるほうが獲得できるチャンスがある
    • プロジェクトが人材育成の「場」ととらえ活動することにより、人はプロジェクトを通して成長し、人的資産が拡大することで、更に企業に価値をもたらしてくれる

開発メンバー

  • 技術的負債を支払う一番良い方法は、各イテレーションの終わりにどんな「ローン」を組むかを評価すること
  • 優秀な才能ある開発者でなくても、二流の開発者からでもなにかしら有用な物が得られると考えていますがこれは間違い
    • ソフトウェア開発では、今日プログラムされたものが明日の基板となる
    • 二流の開発者に基板を作らせてしまうと、本当に優れた開発者は前に進む前に、後ろへ戻って血管を修正しなくてはならない
    • 実際のところ、優れた人を加えるよりも、ダメな人をチームから外したほうが有益
  • 集中する時間を作る
    • 割り込み後に思考の流れを取り戻すには20分程度かかる
      • つまり、5分の質問も25分のコストとなる
    • 典型的な知識労働者は1日の28%を割り込みとその復帰に費やしている
    • 開発者の生産性は同時にやるプロジェクトが増えるたびに50%以上低下する
      • 開発者が同時に複数のプロジェクトに貢献しなければならないときには、別のプロジェクトにスイッチする前に、そのプロジェクトに丸2日は専念出来るようにする
  • 余計なコードが追加されるのは、拡張性を考慮しすぎたため
    • 拡張性は重要ですが、正しくやらないと逆効果になるおそれがある
  • さわって、動かして、やりとり出来る現物のソフトウェアの方が、要件を完全に記述したワードのドキュメントよりも何百万倍も優れている
    • できるだけすばやくコードを書いてユーザーに届ける
    • 重要なことは、もしユーザーが気に入らなくても、早く失敗できること
    • 遅く失敗するよりも早く失敗したほうが、ソフトウェアを見直して、再調整し、書き直すための時間が与えられる
  • ソフトウェアはそのライフサイクルを通じて絶えず変化する
    • 設計判断は初期の要求に基づいてなされる場合が多いが、新しい要求が出てくると突如、それは制約となる
    • 要求は納品後あまり変化しないや、要求はコントロールできるという妄想は誤った考えである
    • 要求は絶えず移り変わる物
      • ソフトウェアは変更可能である
      • ほとんどのユーザーは競争環境にいる
  • 成果物の部分的なコードの塊に分解して、それぞれが特定の機能を提供するようにつくることが非常に重要
    • プロジェクトを少しずつ納品するように調整し、事前に計画されたプロセスに従って他のメンバーが開発に取り掛かれるよう提供する
  • 成果物をうまく扱う
    • 想定していた作業が出来上がったら、一部のユーザーにそれを提供して、要件に従っているかを確かめる
    • あらゆる小さな成果物を段階的に用意し、それらを順次まとめてテストする必要がある

「実践 デザインシンキング」のまとめ

ものづくりに於いて考えるべきことがよくまとまっていてわかりやすい本でした。 デザインシンキング ■共感 他の人が感ていることを感じる ・目的 インサイト(気づき)の発見 ・ポイント 抽象的ではなく具体的な行動(いつどうしたのか) 行動→態度→価値観...