「インテル経営の秘密」を読んだのでまとめ
途中、かなり難しくて理解出来ていない部分もありましたが、実際に業務に活かせるようなノウハウもたくさんありました。
アンディ・グローブが実務的にどのようなことを考えてインテルを経営しているかからよく学べました。
マネージャーのアウトプット
- マネージャーのアウトプットとは、その直後の監督下にあったり、または影響下にある組織体のアウトプットである
- マネージャーのアウトプットは自分の率いる組織のアウトプットそのものであり、それ以上でもそれ以下でもない
つまり、経営管理上の生産性の高さはテコ作用の高いタスクを選びとって遂行することに大きくかかわってくる
生産性の向上
- チームは、そのメンバーである各個人の中から最高の業務遂行活動が導きだされたときに、最もよく機能して、その業績を高める
- 計画は、予測しにくい事柄に対しても対応できるだけのエネルギッシュで能率のよいチームを形成しておかなければならない
- ちょうど消防署の計画のように
- 即応力のある会社にするためには、経営管理者の階層数をなるべく少なくしておくべき
自分自身のキャリアの管理
- 自分の環境を知る
- 自分は単に雇われた一従業員ではなく、一人の事業経営者として働いている
- いわば似たようなビジネスを営んでいる何百万人の人々と競争状態にある
- 世界中にいたる所に何百万人もの競合するビジネスをやっている人間がおり、しかもその数は時々刻々急ピッチで増えており、さらに自分が行っているのと同じような仕事がこなせるだけでなくて、もっと多くの、また熱心に遂行しようとしている人間が増えてきている
- 仕事をしたいのならば、あるいは働き続けたいのならば、「個人としての競争優位性」を保つために、絶えず熱心に自分を磨かなければならない
- 考えなければならない問い
- あなたは本当の価値を付与しているのか?それとも単に情報をあちらことらへ流しているだけなのか?付加価値をどうやって高めようとしているのか
- 自分の周囲で何が起こっているかに関して、いつもアンテナを張り、回路を接続して、情報収集を怠らないでいるか
- 自分自らが、新しいアイデアや、新しい手法や、新しい技術をいつもためしてみているか
生産原理
顧客の要求に応じて、あらかじめ決められた「一定の」時間に、客に、納得してもらえる品質水準の製品を、できるだけ「低廉な」コストで、作り上げて提供すること
- 取り掛かる作業の全体的な形を決める中心的なステップをはっきり突き止めること
- 制約的ステップ(リミッティングステップ)
- このステップを中心に生産の流れを組み立てて逆に考えていく
- 大切なのは、生産プロセスのいろいろな面の間の関係を何としても理解しようと努力すること
付加価値をつけるということ
どの生産の流れにも基本的な特徴は、「ものはプロセスを通って動くにつれて次第に価値が高くなる」というもの
- 注意するべきことは、極当たり前のルールであるが、どのような問題にしても、生産プロセスの中で出来る限り「価値が最低」の段階で問題を発見して解決するべき
生産管理
真に有効なインディケータは作業単位の「アウトプット」を測定するものであって、それに含まれる「アクティビティ」だけを見るものではない
品質の管理
製造業者が守るべき大原則は、顧客が満足するような品質レベルの製品を、できるだけ低いコストで顧客に引き渡すこと
- 製品の質が確実に受け入れられるようにするためには、あらゆる生産の流れにプロセスの検査ポイントがなければならない
- 最低のコストで受容しうる品質を得るには、欠陥材料をその蓄積価値が出来る限り低い段階で拒否することが絶対に重要
マネジメントはチームゲーム
- マネージャーのアウトプットとは、監督下にあるグループ。あるいは影響下にあるグループが遂行した成果である
- マネージャーというものは、アウトプットに影響を与えるために、一連のいろいろな活動に従事するものである
- だが、アウトプットとそれら活動(アクティビティ)は決して同一ものではない
- マネージャーの意思決定は、ビジネスが直面している事実や問題点を当人がどの程度よく理解しているかによって左右される
- 故に情報収集が重要
- 情報を効率よく入手するには、マネージャーの方から現場訪問すること
- 故に情報収集が重要
権限委譲
権限委譲の成功のカギは、目標や望ましいアプローチを伝えること
- 企業文化の価値を守る人々は似たような状況下で一貫した行動を取るようになる
マネージャーが仕事だと思われることをやりながら動き回っているとき、実は、役割モデルとしての模範になっている
- 価値観や行動規範は口頭やメモでは簡単には伝わらないが、実践や「目に見える」行動によって極めて効果的に伝達される
- 力を発揮しうるのは、マネージャーが自分の組織内の人々のための役割モデルでなければならないと認識し、意識してそれに重点をおいている時だけ
最後までトコトン、フォローしない権限委譲は「職務放棄」である
- 権限委譲した後でも、仕事の完了に対してはやはり責任がある
- 委譲した仕事のモニタリングは、結果を確実にもたらすための唯一の実際的な方法である
プロセスの中で付加価値が最も低い段階でモニターしなければならない
- モニタリングの頻度は、あなたが考える部下の「通常の一般的」仕事能力を基準にするのではなく、特定の仕事での部下の経験と以前の実績を基準にするべき
マネージャーの活動速度を速める
- 「柔軟性」がない、つまり、動かせないものを先に決め、もっとやりくりできる活動をその周辺に置くように工夫する
- 類似したタスクはバッチ処理
- できる仕事を予測して、その準備態勢を整えておくことが、経営管理上の仕事で経験する、細切れ仕事ばかりでとりとめがないトイウ感じと現実のギャップを極小化するための常識である
- 時間が決定的な意味を持つ出来事と、必要だが時間的にはそれほどではない出来事との間の穴を進んで埋める
- 処理能力以上の仕事に対しては、初めからはっきりと「ノウ」をいう
- 遅くならないうちに早めに「ノウ」と言うことが大切
- 高い価値段階に達してから処理能力不足のために放棄するのは、金と時間の浪費
- マネージャーは、自分のやることを標準化しようとする際にも、自分のすることと、ならびに用いるアプローチについて批判的に考え続けなければならない
ワン・オン・ワン
ワン・オン・ワンというのは、監督者と部下の間のミーティングのことで、仕事上の関係を維持する重要な方法
主たる目的は、総合に教えたり、情報を交換すること
ワン・オン・ワン・ミーティングの重要項目
- 「部下」のミーティングであること
- その議題や調子も部下が決めるべき筋合いのものと考える
- 最低一時間は続ける
- 時間がそれ以下の場合に、部下が持ち出してくる問題は、すばやく取り扱える簡単なものに自ずと限定されてしまう
- アウトラインは部下が決める
- 取り上げてもらおうと思う全ての問題点や要点を事前によく考える事になるため
- ただし、重点はトラブルの存在を知らせてくれるインディケータに置くべきである
- 特に極めて重要なのは「潜在的な」問題である
- 上司はコーチするためにそこにいる
- 何が起こっているのか、部下は何に困っているのか。そういう事について不可が表立って説明するのを助ける
- ある主題について、部下が言いたいことを全部話したと思ったら、「双方が」問題の底にまで達したと満足間を思えるまで、質問を繰り返して、部下を励まし思考の流れを続けさせるようにするべき
- 今やっているミーティングが終わる前に次のミーティングを決める様に計画する
使命中心のミーティング
特別な目的のために随時開かれ、特定の成果をあげるために、一定の意思決定に到達するように企図されているミーティング
司会者が行うべきこと
- 自らがミーティングの目標(何が行われる必要があるのか、どういう意思決定をしなければならないのか)をはっきりと理解する
- 果たしてミーティングが必要なのかを考える
- ミーティングの目的をはっきりと述べ、希望通りの成果をあげるために各人にどういう役割を期待しているのかを知らせる
- 議事録はできるだけ明瞭かつ具体的に記録し、何をしなければならないのか、誰がするのか、いつやるのかを読み手に分からせる
計画化
計画策定方式
マネージャーの一般的なプランニングプロセスは類推思考から成り立っている
- ステップ1:予想したニーズあるいは需要を決める
- つまり、自分に対し、あるいは自分のビジネス、あるいは自分の組織に対して要求される環境要件は何か
- ステップ2:現状を把握する
- 現在生産しているものは何か
- 今、パイプラインの中に入っているプロジェクトが完了したら何を生産しようとするのか
- 現在やっていることと異なったkとおをまるでやらないなら、自分のビジネスはどこへ行き着くのか
- ステップ3:ステップ1とステップ2を比較して調和させる
ステップ1
- 顧客側の期待と、あなたのサービスのやり方と実績につにての認識の度合を見極める
- 顧客は今何を要求しているのか
- 自分は顧客を満足させているのか
- 今日から一年経ったら、何を期待するであろうか
- 環境が現在要求するものと、今日から一年後に要求すると思われるものとの差異を浮き彫りにさせること
ステップ2
- 現状を把握すること
- 現在の能力と仕掛りのプロジェクトをリストアップすること
ステップ3
- 環境が要求するものと現在の活動によって生み出されるもののギャップを埋めるために、新しいタスクに着手するとか古いタスクを修正したりすること
プランニング・プロセスのアウトプット
「明日」の問題を解決するために「今日」何をするべきか
ただし、以下のことを忘れてはならない
- 何かに対して「イエス」ということは、その他のことに対して「ノウ」と暗黙のうちにいっている
- 一つの約束をするたびに、それ以外のことを約束する機会を喪失する
まとめ
自分の業務に直接落とし込めていて重要だと思うことを少し。
本当に必要かどうかわからないシステム要件などに「ノウ」という
- 必要ではないものを開発することは、他の必要な要件を開発しないことを意味するので避ける
- 要望の段階では蓄積価値は低い。この段階で正しい取捨選択を行うことが会社としてのアウトプットを最大化させることにつながる
要件から実装までの間のチェックを強化する
要件が実装されるまでのプロセスを分解してみる
- 要件理解
- 設計
- コーディング
- テスト
- 実装
- この中で、出来る限り蓄積価値が少ない段階にチェックを挟む
- 要件理解と設計とコーディングが望ましいと感じている
- 要件理解
- 要件提案者とマネージャーと実装者の三者の間で共通理解を促す
- 共通の理解が得られるまで、次のステップへ行かない
- 設計
- 要件に対する正しい設計が出来ているかをチェックする
- この段階で付加価値が大きく増大するため、念入りにチェックを行う
- コーディング
- 設計に対する正しいコーディングが出来ているかをチェックする
- このプロセスにおいては、日々コーディングが行われるため、チェックの周期が短ければ短いほど、蓄積価値が少ない状態で欠陥品をはじくことが出来る
教育を行う
- 部下のモチベーションをあげることと能力を向上させてあげること
- 訓練が不十分なせいで、悪意を持っていたわけではないにも関わらず、会社に対して、非効率をもたらし、余分な経費をかけさせて、顧客の不満足を招き、危険な状態ですらつくりだしてしまう
- 実際に仕事をする上で、このような事象は山ほどあるし、実際に経験をした方も多いと思われる
つれづれな感じのまとめでしたが、以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。